プロレスファンの中では話題沸騰の映画、
『劇場版プロレスキャノンボール2014』です。

DDTを中心に集められたプロレスラー13名が、4チームに分かれ、自慢のマイカーでゴール(東北)をめざしながら、RUNステージとWRESTLEステージで得点を競っていく様子を自由に伝えるドキュメンタリー。スマホ片手にSNSを駆使し、プロレスラーのみならず、アイドルや一般人までをも巻き込みながら、迫ってもこない敵を無理やり引きずり出し、次々と戦いに挑んでいく。

総監督を務めるのは選手としても活躍していたマッスル坂井。かつて、カンパニー松尾監督の作品「劇場版テレクラキャノンボール」に感銘を受け、そのオマージュとしてDVD「プロレスキャノンボール2009」を制作している。あれから5年の時を経て、遂に実現することとなった映画製作となる本作品では、身近なようで身近じゃない「プロレス」を生業とするものたちが、全力で戦い、悩み、そして遊ぶ様子を描き出す。


 と、ホームページには概要が掲載されていますが
僕は『テレクラキャノンボール』を観てないので
最初はとっつきにくいのかなと思っていたのですが
いざ、鑑賞してみると、それぞれの際立ったキャラクターに引き込まれ、
もともとのルールや設定はあまり気にならなくなりました。

ネタバレになってしまうので
中身の話には触れませんが、
観た人はみな、マッスル坂井という人の
鬼才っぷりに思わずたじろぐのではないでしょうか。

自分に置き換えてみますと、
僕は半年の間、関西に戻っていました。
本社勤務というやつです。


東京で10年近く仕事をしていた僕からすると
いくら第二の都市、大阪であっても
地方に戻るという気持ちになりました。

大阪に戻ると内示が出てから
頭にあったのはマッスル坂井さんでした。

家業を継ぎ、家族を養い、大学院に通い、スーパーササダンゴマシンを始めた頃だったと思いますが
僕はいつも憧れの気持ちで見ていました。
「僕も東京を去った後でも
地方にいることを武器に
色々活躍したいな」
なんて。

ところが実際は違いました。
家庭のほうがまぁ問題もなかったのですが
本社勤務がとにかくストレスで
まるで仕事で自分を出すこともできず、
さりとて坂井さんのように課外活動に精を出すには
僕には子どもがかわいすぎました。
とにかく一刻も早く家に帰って
子どもと一緒にいたいと思ってしまうのです
(これはいまでもまったく変わっていません)。

縁あってまた東京で働くことになり、
いまはやる気全開で
我ながら乗りに乗っていると思います。
ですがこれは結局ラッキーなだけで
坂井さんのように自分の才能と努力で
切り拓いたものではありません。

今回の映画を観ていても
「なんで新潟にいながらこんなことができるの?」
「これで大学院にも行ってるの?」
「家庭は大丈夫なの?」
と、とにかくマッスル坂井さんのことしか
頭にありませんでした。

ただ、僕は今回の転職を機にはっきりと自覚したことがあります。
それは自分の徳を高めることこそが
僕という商品を一番高く売る方策だということです。

今後の人生を才能と努力でなんとかしようということは
これっぽっちも考えてません。

才能で食うことをどこかで憧れ続けていた自分に対する、
大袈裟に言えば決別なのでしょう。

ということを思い出させてしまうくらい
『劇場版プロレスキャノンボール2014』は
観る者に色んな問いを投げかける作品です。

今後、いくつか追加上映があるようです。

ぜひ劇場に足を運んでマッスル坂井さんの才能に悪酔いしてください。


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