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42歳の僕はアナログレコードとCDの両方を経験している。
子供の頃は家のステレオでソノシートなんて聴いてた。
初めて自分で買ったのはイモ欽トリオのレコードだ。
だんだん音楽に興味を持つようになってから買ったのは
サザンオールスターズの『バラッド』で
これはCDだった。
結局能動的に音楽を聴くようになってからはずっとCDを買っている。
とにかくコンパクトだし便利だ。

ところが前々号の『KAMINOGE』で甲本ヒロトがとうとうとアナログの良さを
語っているのを読み、
すっかり感化され、遅ればせながらレコードプレイヤーを購入。
自宅のアンプに繋ぎ、
今日慌てて買ってきた数枚のレコードを掛けた次第。

すっかり感化されつつも、そこはもう42歳の大人。
「まったく同じ音源を聴くのに
そんな劇的な違いがあるかいな」
と高をくくっていた。
むしろ、
「俺はアナログとCDの違いがわからない自信がある!」
とわけのわからない自信すらもっていた。

ところがねぇ。
残念ながらねぇ。
いいんですよ、アナログ。

一発目はオーティス・レディングだ。
これもヒロトがインタビューでオーティスのアナログ体験を語っていたからだ。

まったく耳に自信のない僕は
気分でしか書けないけれども、
目を閉じると、そこで歌っているような感じがした。
「ありゃ、なんか違うぞ!」

続いてRCの『シングル・マン』。
「ヒッピーに捧ぐ」なんて全身鳥肌。
清志郎がブースで歌っている姿を思いながら聴いた。

冷静に考えてみると、おそらく音質、音色は
僕なんかにはあまりわからないだろう。
しかし、でっかいジャケットから黒々したレコード盤を慎重に取り出し、
そっと針を落とす。
しばらくプチプチというノイズが聴こえ、
そして音楽が始まる。
こうした一連の儀式が音楽に入り込むためには
本来欠かせないのだろうと思う。
プロレスだってリングアナウンサーの呼び出しから始まり、
入場シーンがあって、
そしてリングイン、コール、レフェリーによるボディーチェックまで
どれも欠かせない儀式だ。
ゴングが鳴ってからの試合だけがプロレスだって言われちゃあ
あまりにも情緒がないってもんだろう。

あと、でっかいレコードがずっとぐるぐる回ってるってのもいい。
たまにCDプレイヤーで聴いたりもしていたのだけど
視覚的になんの変化もないから
携帯をいじったりしてしまうのだけど、
レコードがぐるぐる回っているのを見ているだけで
軽いトランス感も味わえる。
これ、意外と重要なのでは?

とにかくまた一つ楽しい遊びを知った。

CDでも特にお気に入りのものは
アナログで買い揃えようかなと思う。

さぁ、レコードプレイヤーよ、俺を十四才にしておくれ!


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