犬も食わない 上沼さんちの夫婦げんか事件簿/上沼恵美子

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先日、大阪出張の際、新大阪の書店で
新幹線のお供を探していると
「なんやこれ!?」
と思わず声を出してしまいそうになった。

関西テレビ界の女帝、上沼恵美子さんと旦那さんの共著なのだけど、
この旦那さんのほうはうちの会社の
何代か前の社長だった人なのだ。
もちろん、恵美子さんの旦那さんということは、
業界はもちろん、関西では一般人にも知られているほどの有名人なのだけど、
共著とはいえ、本を出しているとは知らなかった。

この上沼真平さんはボクをいまの会社に入れてくれた恩人の一人だ。
30歳になる前日、大阪に戻って某局で契約社員として働いていたボクは
「もう辞めます」
と、当時の上司にいきなり言った。
次なんてまったく決まっていない。
ただ、次を決めてから言いだすのが
なんだか姑息なような気がしたのと、
20代最後の日に
なにか自分なりに踏ん切りをつけたかったのだろう。
某上司は
「ちゃんと次を見つけてからにせえ」
と言ってくれたのだけど、
ボクはなんにも考えていなかった。
そんな折、声を掛けてくれたのが上沼真平さんだった。

上沼さんのことを書きだすと、それなりに色々あるので、
ま、そのへんは端折るとして、
一番思い出深いのは
数年前、うちの後輩の結婚式の時のスピーチだ。

「我々の仕事は家庭を顧みないことも多いのが現実です。
私もそうでした。
そんな時、『仕事と家庭のどっちが大事なの?』というような
そんな選択を迫られることがあるかもしれません。
これだけはハッキリ言っておきます。
バカなことを言っちゃいけない。
家庭を取りなさい」

関西の名物ディレクター、プロデューサーとして名を馳せて
自他共に認める仕事人間の上沼さんから
そんな言葉を聞くとは。
もちろん、披露宴用のスピーチであるのは差っぴいても
ボクの胸にズシンと響いた。

その後、ボクは結婚した。

上沼さんの教え通りにしているつもりだ。


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