日に日に可愛さを増す、うちのベイベちゃん。
ただいま4ヶ月ちょいで体重8キロ。
でかい。
うちの奥さんがベイベちゃんを連れて定期検診に行ったら
「今日診た赤ちゃんのなかで一番大きいですね」
と言われたらしい。
お父さんはチビなのにベイベちゃんはどうやら
大きい子になりそうだ。
大きいことはいいことだ。
チビはチビで悪くないけど
大きいにこしたことはない。

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ボクは子どもが産まれてからずっと思っていることがある。
「親にやってもらえなかったことをやってやりたいし、
親にやってもらったことをやってやりたい」
ということだ。

やってもらえなかったことは
毎朝、朝御飯を作ってもらうことだ。
うちは昔から水商売で
母親も深夜まで働いていたことから
朝はどうしても起きられなかったのだろう、
まともに朝食を作ってもらった記憶がほとんどない。
テーブルの上に散らばっている小銭をかき集めて
近所のパン屋さんで適当な菓子パンを買ってきたり、
たくさん買いだめていたインスタントラーメンを食べたりしていた。
家族全員で朝御飯を食べるという経験は
人生でたったの一度もしたことがない。

うちは親が一生懸命働いてくれたお陰で
お金に苦労したことは一度もない。
いつも周りよりいいものを身につけさせてもらっていたはずだ。
ただ、それでもなんとなく
「もっと普通の家がいいな」
と思っていた。

子供の頃、たまに友達の家に泊まりに行ったりすると、
朝、テーブルの上にゆで卵がボールに山積みされて
トーストが用意されている、
ただそれだけでボクは強烈に“豊かさ”を感じた。

奥さんにはそこは強く強くお願いしている。
「子どもが大きくなったら、
なにがあろうとも朝御飯だけはちゃんと作ってやってくれ」
と。
それはボクの願いであり、
家族で朝の食卓を囲むということは
大げさに言えば夢でもあるのだ。

では、親がボクにやってくれたことで
一番大きいのはなにかといえば、
ボクの就職に際し、たったの一言たりとも口を挟まなかったことだ。

うちの母親は、自分たちが大学に行ってないということで
子どもはいい大学、いい会社に入れたいと信じて疑わなかった。

それなのに、ターザン山本という当時『週刊プロレス』の編集長にそそのかされて
ちゃんと食っていけるかわからない零細企業に務めることにしたと言っても
本当に一言も文句を言わなかったことだけはハッキリと覚えている。
いま思い返しても不思議だ。
「あんた、そんな会社で大丈夫なんか?」
と言われて当然なのに、そんなことすら言われていない。
普通ならとりあえず反対するだろうに
あれはいったいなんだったんだろう?

では翻ってボクがベイベちゃんが大人になって
当時の『紙のプロレス』みたいな会社に入るなんて言ったらどうするか?
そりゃあ、「ちょっとお前、ここに座れ」と言うな、絶対。
それともあと20数年後だと
ボクも腹が座って、
「お前の好きなことならやりたいようにやれ」
なんてカッコいいこと言えるのだろうか。
まったく想像できない。
ただ、どんなに無理してもやせ我慢しても
そう言ってやりたいなとは思っている。
なぜならボクが親にそうしてもらったから。

まあ、あれだ。
ボクも子どもを持って人並みに親のありがたみがわかってきたということだ。
ということで、ボクは次の日曜日に41回目の誕生日を迎えるのだけど、
実は実家に花を送る段取りを整えている。
「毎年5月22日は、“産んでくれてありがとう記念日”です。」
というメッセージを添えてあるのは内緒の話だ。
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